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Lee, S.; 近藤 貴; 三浦 幸俊
プラズマ・核融合学会誌, 77(9), p.919 - 929, 2001/09
燃焼プラズマの中心部における不純物、D/T燃焼比及びヘリウム灰計測は核融合燃焼プラズマ実験において最も重要な計測のひとつとなる。しかしながらこれらのパラメータの測定手法は未だ確立されたとは言えず新規の診断法の開発が期待されている。このような計測課題に対し、協同トムソン散乱を用いた先進的計測手法を提案する。本論文ではこの測定法の計測原理と国際熱核融合実験炉(ITER)において期待される散乱スペクトルの計算結果を示し、その実現可能性を示した。次にイオンサイクロトロン周波数に比例した共鳴スペクトルの観測条件と要求される装置性能について議論を行った。さらに既存のトーラス装置であるJT-60UとLHDにおける本手法の適用可能性を検討した結果、これまでの技術と装置を利用することで十分に原理実証実験が可能であることを示した。
Lee, S.; 近藤 貴; 芳野 隆治; Cho, T.*; 平田 真史*; 三浦 幸俊
Transactions of Fusion Technology, 39(1T), p.151 - 154, 2001/01
本研究ではレーザーを用いた開放端系プラズマ内部のイオン温度、及び高速イオン計測手法を提案する。さらに核融合反応により生じた粒子がヘリウム灰として残留する割合や重水素-三重水素比等、炉心プラズマの実現と制御に対し重要な物理量の測定手法についても述べる。炭酸ガスレーザーによる微少角協同トムソン散乱法では、開放端装置における軸方向イオン温度及び高速イオン密度分布が単独のビームラインで同時計測可能である。また磁場に垂直な方向の散乱光成分を検出することで、イオンサイクロトロン周波数に共鳴した櫛形のスペクトル分布からヘリウム灰密度や燃料比が推定できる。本論文では開放端型炉心プラズマからの散乱光強度を計算により求め、本方式の実現可能性を示すとともに、現在稼働中のタンデムミラー装置GAMMA10において実証試験を行うための新計測方式についても言及した。